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授業詳細

【社会】描くことから知る自分の特性~発達障がいってどんなもの?~

日時: 2019年9月1日(日)9時30分~11時00分

教室 : スターバックス コーヒー 札幌南1条店

先生 :
卜部奈穂子(うらべなほこ)

「発達障がい」という言葉を知っていますか?
発達障がいは生まれつきの脳機能の発達のかたよりによる障がいです。得意不得意の凸凹が、周囲の環境とのミスマッチによって、学習や仕事、周囲の人とのコミュニケーションなどの社会生活で困難が起こることがあります。
一口に発達障がいと言っても、その症状や状態は人によって様々です。本人や周囲の人の理解と工夫によって、困りごとが減ったり、自分の強みを活かして力を発揮しやすくなったりします。
この授業では発達障がいとはなにかを私たち個人個人が持っている特性にフォーカスして学んでいきます。
今回の先生は、札幌で発達障がいの子どもたちを対象にした放課後等デイサービスを開いている「ペングアート」代表の卜部奈穂子(うらべなほこ)さんです。
ペングアートはアート活動による療育を行っています。そのなかに「アートガイド」というものがあります。アートガイドは、子どもたちの成長過程や得意なものをみつけ、それに合った創作手順書です。この授業でも「描くこと」によって、自分の特性(なにが得意で、苦手なのか)を知っていきたいと思います。

描くことでみえてくる、自分の特性と他人の視点を授業のなかでみつけてください。

(授業コーディネーター:猪熊梨恵)

今回の教室:スターバックス コーヒー 札幌南1条店

スターバックス コーヒー 札幌南1条店
札幌市中央区 南1条西2丁目5 南一条Kビル 1F


大通駅/36番出口 徒歩2分
大通駅/35番出口 徒歩2分
大通駅/33番出口 徒歩2分
メモ:丸井今井デパート一条館の前、新生銀行の隣

電話:070-5067-5320(ドリ大事務局)

先生:卜部奈穂子(うらべなほこ)

合同会社ペン具代表 社会福祉士・介護福祉士・認定心理士 札幌市出身、1973年生まれ。 障がい者入所施設での支援員時代に利用者が描くアートに感銘を受け、臨床心理専 攻の芸術療法ゼミへと編入。美術系大学の科目履修生としてもアートを学びました。 乳幼児健診の心理相談や非常勤講師を務めつつ、2003年個人事業としてペングアー トを開始。2011年に法人化し、現在は『ペングアート』、『ペングアート北野』の 児童発達支援事業所を運営中です。プライベートでは、夫と小学生の娘の3人家族です。
終了
参加費:無料
定員:10人
参加対象:

発達障がいについて知りたいかた、アートが好きなかた、描くことに興味があるかた、
美術鑑賞が好きなかた、自分の特性を知りたいかた、など

応募方法:上記受付期間中、WEBフォームより先着で申し込みを受付いたします。
*代表者が複数人申し込みすることも可能です。その際は、代表者と連絡がつく情報をご記入ください。
補足:
当日の持ち物:特になし
受付開始:2019年8月6日(火)10時00分
受付終了:2019年8月31日(土)20時00分
※1:本授業は先着受付となります。
※2:親子での参加も可能となります。その際はお子様の年齢をお教えください。

「生きやすい社会を〝共に〟つくるために」

9月最初の日曜日、大通のスターバックス南1条店にて、札幌オオドオリ大学の授業「描くことから知る自分の特性〜発達障がいってどんなもの?」が開催されました。 講師は「アトリエペン具&ペングアート」の卜部奈穂子先生。アトリエペン具はアート活動を行う児童デイサービスで、ペンと絵の具で〝ペン具〟です。 授業は一つの大きな机を先生と参加者皆で囲んで、お互いの顔をみながら。自己紹介の後、まずは卜部先生からお話を伺いました。

「発達障がいとは?」それに対する説明は、“脳のタイプの違い”。みんなそれぞれいろんな性質のピースを持って生まれてきている。その中で、今の社会で生きづらさが起こりやすいピースを多めに持っている人が発達障がいを持つ人と呼ばれている。けれど、あくまで障がいは社会が決めること。“生きづらさがあるから障がい”という先生の言葉が印象的でした。 生きづらさを感じる機会が多い人達にこそちょっとずつでも、その人に合った形でチャレンジをして、達成感、そして自己肯定感を感じてほしい、卜部先生はそう考え、アートガイド(創作手順書)というものを作りました。

授業では実際に、そのアートガイドを参考に、画用紙に描かれたTシャツにオリジナルのデザインを描いていきました。そして自分の特性をみつめてみます。

アートガイドには、〝自由に思うように描いてOK〟でも、それが難しいと感じる人には、〝虹の絵を描いてみましょう〟や、真似して描けるように袖に色を塗った絵や柄の例なども。真似をしてそのまま描いてもいいし、少し参考にして変えてもいい。出来ないと諦めてしまうのではなく、利用できる支えは活用して、「やってみよう!」と探求する気持ちを大切にしています。

後半は「自閉症の方たちの気持ちを詠んでみようカード」の中から自分に思いあたるカードを一枚ずつ選んで皆で発表していきました。「悩みます基準がはっきりしないのは」「目にみえない 相手の気持ちはわからない」などなど。そして自分の中にある“生きづらさのピース”を言葉で理解することで、ではどうしたら解消できるのか?を考えたり、話しあったり…。

お互いのことを話しあうことで、自分だけの悩みではないことがわかります。そして解決法を考えることは他の人の生きやすさにも繋がっていくことにも気づかされました。 仕事や生活など〝まち〟で共に暮らす人同士が、お互いに生きやすい社会を共に作っていけるように。〝誰もが住みやすい街を一緒に目指しましょう〟。アートを通じた、自分にもひとにも優しくなれる“街づくり”の授業でした。

(授業レポート:森口絵梨)

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